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普段にキモノを楽しむためのヒント色々
・糸が切れる
アンティークの古い着物を買って着ていると、気に入ったものに限ってよく糸が切れます。背中心やなんかの糸がプツプツプツーっといとも簡単に切れていきます。伊勢の料理屋「大喜」のおかみさんにそのことを話したら、「それでええんよ。糸が切れへんだら布が裂けるやろ」と、おっしゃいました。
なーるほど。
・色々色々
黒などのモノトーンを基調にして色物は差し色として使うことが多い。というのが洋服。特に日本人はそうです。パリやミラノなんかではかなり色と色、柄と柄を合わせて来ている人も多いですが、日本人はなかなかそんな真似できません。
それを出来てしまうのが着物です。
楽しくてなかなか痛快な気分になります。
・木々花々
色だけではありません。梅や桜、藤、あじさいに朝顔、菊や紅葉。
日本には特有の四季があります。四季を感じ、季節を纏う楽しさがあります。洋服でそれをしてもあまりピンときませんが、着物なら誠にぴったりとはまります。とりもなおさず、身の回りの木々や花、川の流れや空や月を眺めたり。着物を着始めると、自然とそんなことが増えてきます。
・カラダをゆるめる
着物はキツくありません。
ラクです。
第一、体を締めているところは腰だけです。帯で体を支えていて、あとはひらひらなんです。
着物を着だすと、ブラジャーやましてや矯正下着なんてものがアホらしくなってきます。
日本人の体を西洋化してもねえ…なんて思います。ボン!キュッ!ボン!なスタイルの人は沢山補正しないといけないから気の毒だなあとも思います。
着物を通して日本の女のカラダについて考えたりしています。
そうなると、ボン!キュッ!ボン!が素晴らしいのか?お乳は常にブラジャーで持ち上げなくてはいけないのか?それが美しい女=素敵な女なのか?それは男が求めている女像なのか?それに応える必要があるのか??…思考が果てしなく続いていく私なのでした。
・飽きられる?
着物を普段着にしていると、周囲からは珍しがられますが、家族の者からは段々飽きられてきます。
「また着物〜?」なんて言われたり。動きがどうしてもゆっくりになったり、ちょこちょこしたりするし、袖もひらひらするものですから、やたらと目に付くというか、圧迫感があったりするようです。
そんな時は、洋服に替えたりします。周囲からは「あれー、今日は服だ。なんかヘンな感じ」、言われて却って新鮮だったりします。
・着物を見る人
普通に着物を着て歩いているだけで相当注目されます。そんな中、最も見る目が違う人。それは「おばあさん」です。郷愁の入り交じった眼差しでじーーっと見つめられます。昔はみんな着ていたんですものね。洋服の時代よりも着物の時代の方がうんと長かったんです。だから、今着物を着ていたって、別になんの不思議もないなあ、と思ったりします。
・着物を着たあと
着物を着た後は、こもった湿気を取るためにハンガーなどに掛けておきましょう。と、よくものの本には書いてありますが、掛けっぱなしは禁物です。
袷の場合、裏の八掛けと表地と重さが違うので、掛けっぱなしにしておくと裏地だけ垂れ下がってくるんだそう。そうすると、直すことができません。
一晩から一日くらい掛けたあとは畳んでしまいましょう。
・着物で働く
私の仕事は飲食店です。着物を着て飲食店で働くというのはなかなかハードです。
サービスをするでけではなく、調理もしなくてはいけません。
脂の多い鴨や羊を焼いたり、トマトソースのパスタも作ります。
そんなときの必需品は「たすき」と「前掛け」、そして「たもと留め」です。
この3つがあれば、ハードな仕事もこなせます。
かっぽう着はどうしても「お袋さん」になるので、あまり使いません。
ただし、仕込みの時は別です。
「たもと留め」は自作ですが、これを留めるときにたもとの中の襦袢も一緒に留めないと、袖口からにゅる〜っとエクトプラズムのように出てくるので要注意です。
・車
伊勢は車がないと不便なところです。
どうしても着物で車を運転しなくてはいけません。
運転はともかく、車の乗り降りがネックです。
お尻を「よいしょ」と捻るので、生地に負担がかかります。私も一度、アンティークものを「ビリッ」とやってしまい、背中心を縫い直したことが…。
どうぞ、車の乗り降りにはご注意を。
・最初の一歩
着物に興味を持ち始めた人が一番してはいけないこと。
闇雲に「着付け教室」の門を叩かない。
闇雲に呉服屋へ行かない。
まず、お母さんやおばあさんに着物がないか尋ねてみることです。
最近は着物に関する書籍が沢山出ていますから、図書館で借りる、あるいは購入するなどして自分のイメージを膨らませるとよいと思います。
そして実際古着屋さんへ行ってみて生地を見て触って下さい。
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