生きるための経済講座

  突然ですが、会社を作ることにしました。
会社の名前は「emelon合資会社」(えめろんごうしがいしゃ)です。

 なぜ合資?と大勢のかたから質問をいただいたので、今回から2回に渡って法人化と合資会社についての話をしようと思います。

法人化はなにも個人業者に限った話ではありません。サラリーマンやOLの勤め人の方にも無縁な話とは限らないのです。

「マルサの女」という映画の中では脱税目的のために幽霊会社を作ったりしています。書類だけの会社です。また、先日見た「仁義なき戦い」の中でもヤクザが会社を作っています。ニュースでは会社を作って色々と悪さをしている人の報道が絶えません。

と、いうことは「会社」と言うものは何らかの「トクなことがある」ものなのです。

問題はどんな人に、どんなトクなことがあるのか。ということです。
会社のことを法人と言います。「サラリーマン法人」という言葉を聞いたことがありますか?会社に所属せずに個人で法人を 設立し、会社と業務委託契約を結ぶのです。簡単に言うと、社員一人の派遣会社のようなものです。


日本の法律は法人に対して手厚い待遇がなされています。
その為、色々と工夫すれば、大変な節税になります。会社員としては認められない経費を計上することが出来ます。例えば、仕事に関係する書籍を買ったときにはそれを経費にすることができます。厚生年金や社会保険に関しても、今までのように「就職すれば、厚生年金や社会保険に加入できるから安心だというわけには行きません。
サラリーマンがもらえる年金額は国民年金より多いですが、実質、払った年金額に対してもらえる年金は厚生年金よりも国民年金のほうが多いのです。
社会保険にしても今や国保と同じ3割負担です。月々の社会保険料は1/2を会社が払っていますから、給料明細に記載されている社会保険料は本来の金額の1/2です。そうすると、毎月とてつもない金額を払い込んでいることになります。

 会社員でいることのリスク。リストラ以外にあまりないと思う人が殆どでしょう。就職難と言われ、就職することが最も確実でトクな、安全なことと思われています。その実、国に相当な財を吸い上げられていることに、一体どれだけの人が気付いているでしょうか。国がこれからも益々会社員から吸い上げるつもりでいることは諸々の税法の改正をみていても明らかです。

 りそな銀行の社員や年度末の道路工事の交通整理のおじさんの給料、豪華な官僚の邸宅、途中で終わってしまった公共事業。私たちの稼ぎは税金と言う形で世の中に出回っています。正しい使われ方とアホらしい使われ方があります。当然アホらしい使われ方にまで回すほどの余力は私たちにはないのですから、頭を使って、節税をするのが一番です。その1つが「法人化」なのです。もちろん、何か事を起こすには色んな勉強をしなくてはいけませんし、障害や苦労を伴います。それが面倒でイヤな人は国に搾取されつづけるしかありません。
何かをしようとする人には当然リスクはありますが、それと同じくらい何もしない人にもリスクがあるのです。そして、そのリスクが克服できる可能性は何かをしようとしている人にだけにしかないのです。

次回はなぜ合資で法人化したのかを説明します。日本の会社の6割が「有限」4割が「株式」。じゃあ、合資は?0.1%しかないのです。少ないですねー。マイナーです。emelon自体もマイノリティーですが、会社までそうとは…。


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